現在の安倍政権のもとで、大日本帝国で猛威をふるった「国家神道」が復活の兆しを見せる中、古代にまで遡って「神道」の起源を探ってきた岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏へのインタビュー・シリーズ。3日目である2016年12月15日には、明治維新後の近代、さらには戦後社会における「神道」の展開について聞いた。
- 「神社」は7世紀後半につくられた!『古事記』『日本書紀』、そしてアマテラスの起源・・・「国家神道」のルーツを探る!岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー1日目(古代編) 2016.11.22
- 「神道」理解のカギは室町時代にあり! 吉田兼倶による神道理論の体系化、その意義とは?岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー2日目(中世・近世編) 2016.11.23
幕末に尊皇の志士の間で流行した「国体論」の影響を強く受けた明治の元勲らは、大日本帝国憲法や教育勅語を通じ、天皇中心主義的な「国家神道」を国民に刷り込んでいった。なかでも、大日本帝国による侵略戦争を精神的な側面から肯定し、国民を戦争へと駆り立てていったのが、靖国神社である。